亀渕由香さん
先日、鬼籍に入られてしまった亀渕由香さんの思い出。9年前に一度だけインタビューをさせていただいたことがある。テレビで拝見するお姿そのものので、包容力があり、音楽をこよなく愛している。そんな印象の方だった。
テーマはご自身が提唱されていた発声力について。著書を拝読し、声の出し方が心のあり方につながるという内容が、関わっていた媒体の読者に響くのではとインタビューを依頼した。もちろん私自身も古いR&Bが好きで、亀渕さんのパワフルな歌声が好きで、お会いしてみたかったのも大きな理由だ。
短い時間だったが、生い立ちや、音楽家としてのあゆみなどもうかがうことができた。
音楽があふれているようなご家庭で育ったこと。子どもの頃、両親が夜にコンサートにでかけるのをお兄さんと見送りながら、大人の世界をうらやましく思ったこと。そして、ジャズが大好きで幼い頃から人生の道しるべのよう感じてきたことなど、戦後間もない頃の日本の話とは思えないような豊かな子ども時代を、うっとりするような気持ちで聞いていたことを覚えている。
中でもとても印象に残っているのは、ポップスシンガーとしてデビューしたものの紆余曲折があり、結婚を機に音楽をやめ、渡米した頃の話。二度と歌わない決心をし、しばらくは音楽を聴かず、歌わず、裏庭を畑にして野菜を育て、子育てに専念する生活をしていたのだそう。
不安も不満もなく、黙々と草をむしり、土を耕していた日々。でも、草むしりをしながらあるときふと歌が口からこぼれたことをきっかけに、私はやっぱり歌が好き。もう一度、歌いたい気持ちがわいてきたのだという。土と向き合って無心になった時間が力をくれ、原点に戻れるような気持ちになったと話していた。
そして、復帰して最初に立ったステージが、母と子に向けたコンサート。亀渕さんの歌を聞いたお客様の顔がとても幸せそうで、歌うことの素晴らしさを改めて教えてもらい、歌への向き合い方が大きく変わったのだそうだ。
きっとそのときの亀渕さんも幸せそうに、歌っていたのだろうと、聞きながら思ったことを覚えている。ボイストレーナーとして、多くの人に慕われたのも、懐の深さも、こういう時代があったからだったのだろう。
音楽は、聴く人はもちろんだけど、演じる人をも癒すんだなと改めて思いながら、合掌。
そういえば、私の今年の目標のひとつは、ゴスペルを歌うだった…今年が終わる前に動くかな。
オレンジリボン
11月は児童虐待防止推進月間。そのシンボルであるオレンジリボンに関する数年前に書いた記事を統計等を最新のものに変え、スマホでも見やすいように更新しました。
最初に書いたのは2009年。統計を見直していたら、児童相談所が対応した虐待相談件数が、この8年で4万2664件から12万2578件にまで増加していることに改めて驚かされた。通報をすることが啓発されているので、中には通報した人の思い違いという事例も多々あるだろう。にしても、年々1万件単位で増加している。そして、虐待死した子は年間50人だったのが、84人。イヤな右肩上がり。
親だけで子育てを抱えず、親をサポートする仕組みが増えて、もっといろいろな人に助けてといえるような社会をつくらないといけないのだろうが、そのために自分に何ができるだろう。ライターとしてどんな情報を発信していけばいいのだろうかなどと、改めて考えた。ちょうどこんな記事を読んだばかりなので、なおさら。
まるごと佐原おやさい教室 第2回
7月29日
まるごと佐原おやさい教室 第1回から、1ヶ月、経ちました。今回は、いよいよ種播き。o(^-^)oワクワクo(^-^)o
前回はマルチを敷くまで作業し(主に生産者さんが(^_^;)、
「1ヶ月後、通路は草でボウボウですよ」
と、予告されたとおりというか、想像以上に草ボウボウであった。
通常は、こうなる前にこまめに草取りをするらしいが、1ヶ月後のビフォーアフターを私たちに伝えるために、あえてこのままにしておいてくれたそうだ。
ありのままの畑とでも申しますか、そんな状態。
しかも、今日はこの草取りをするのだという。
ええ~誰が??
思わず、心の中で叫ぶ。
もちろん、私たちがだ。んなことわかってる(T-T)
わかってるけど心が叫ばずにはいられなかった(T-T)
うちの猫の額ごときでも草取り大変なのに、こんな広い畑をと愕然となりながら、草を抜き始めると、意外とサクサク抜ける。
ふかふかの土だと、そこにはびこる雑草も素直にすくすく育つんだな。うちの猫の額の雑草の抜きにくいことを思うと、あいつらは、反グレみたいだ。環境のよい場所では雑草も素直に育つだなんて、人間の子育てと一緒やん
おおかた、草を取ったあと、いよいよマルチを外してみたところ、中は草1本生えていなきれいな畑が顔を出した。素晴らしい。
そしてそこに種を播く。種はこんな風にコーティングされている。野菜の種ってだいたいこんな感じにコーティングされているが、その理由は、吹けばとぶような小さな種なので、使い勝手のよいようにだそうだ。
1穴にふたつずつ種を播き、9月には間引きをする予定。
播いたあとには、この札を立てて目印に
次回は9月、どのくらい大きくなっているかしら?楽しみ♪
サツマイモを植える
前回アップした「まるごと佐原おやさい教室」の際に、香取市の佐原農産物供給センターの生産者さんからいただいたサツマイモの苗。昼食の交流会の席で、一緒になったとき、「家庭菜園をしている組合員さんがいるようなので」よかったらと、わざわざ届けてくれたそうだ。たぶん、私たちのテーブルだな。私ともう一家族の奥さんとで、家庭菜園の疑問をいろいろぶつけたのでw
品種は、シルクスイート。買うと高いらしい。焼き芋にいいらしい。
「乾燥気味で育てたほうがいい」「肥料袋にチッソ分のない土を入れるのがいちばんいい」「これをそのまま土にさせばいい」等々、パルの人に教わるも、そんな土、合ったかな?と若干不安。とりあえず、4本ほどいただいてきた。
その足で、圏央道を通って、実家に寄った。米をもらうのが目的。トランクをあけて米を載せようとしたところ、「あら、サツマイモ、育てるの?」と、隅っこに置いていたサツマイモの苗を母親がめざとく見つける。車から3メートルくらい離れているのに、よく見つけるなと驚きつつ、「うん、肥料袋に、チッソ分の抜けた土を入れて育てるといいって言われた」などと答えると、がぜん、生き生きする母。
「じゃ、この肥やし袋あげるから」「畑まで乗せてってくれれば土もあげるから」
と、畑の土をもらうことが即決。曲がった腰がまっすぐになるんじゃないかという勢いの母を車にのせ、畑に行くと、肥料袋2つ分に、豆を育てたあとの土を入れてくれる。
よくわからないけれど、助かったわってことで、肥料袋2つに、2本ずつ差し、しおれた葉が元気になったほうだけを、それぞれ1本残した。
間引いた2本もなんかもったいないので、培養土の入っていた袋に、パンジーを植えたプランターに残っていた土を入れてみた。こっちも根付いたほうを優先的に残すつもりだけれど、どうだろう。
家庭菜園も一通り育てて、今年もミニトマトとピーマン、バジル等々を育てているが、だいたいどのくらい採れるかも把握しているし、少々、マンネリ気味だったのだが、サツマイモが加わったことで、新鮮さアップで、楽しくなってきた。調べたら、肥料袋だと3本くらい採れるらしい。3本×3袋。9本採れたら嬉しいぞ、おいしくなあれとニマニマしながら、苗を眺めている。
まるごと佐原おやさい教室 第1回
パルシステム千葉のイベント「まるごと佐原おやさい教室」に参加し、産直産地のひとつ、香取市の佐原農産物供給センターに行ってきた。12月までの全4回、人参作りを通して有機栽培、無農薬を学ぶというもの。こういうイベントは大人ひとりではなかなかハードルが高いので、高校生の娘を誘って参加した。娘とこういうイベントに参加するのも、かなり久しぶりでお母さんは割とうれしい。
無農薬や減農薬、あるいは有機栽培って、手法がいろいろあるのは知っているつもりだけれど、具体的にたとえばどんな風に?と言われても割とふわっとしたことしか言えないような気がする。話を聞くとなるほどと思うんだけれど、それでも、ああこういうことかと、なかなか実感できないので、それを知るいい機会かなと。
案内された畑は、 すでにロータリーで整地されていた。ここにこれから肥料を施し、種まきの準備をするのを手伝わせていただくという段取りだった。本当に、お邪魔虫で、手伝わせていただくという程度しかできない。
ちなみに、畑には1週間前まで、こんな風に牧草が植えられていたそう。この牧草を刈り取り、1週間ほど置き、緑肥として土に混ぜ込んだのが最初の写真。今年は空梅雨気味だったが、数日前に雨が降ったことで、種まきができる環境になったと教えてくれた。その理由は後述。
肥料のひとつ。有機質肥料というと、堆肥や鶏糞くらいのイメージしかないかもだけれど、肥料の三要素「窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)」を満たすために有機資材を使った肥料もいろいろある。
まぁ当たり前なんだけどね。前にホームセンターで有機質肥料と書いてある袋を指さして、こういうのじゃなくて、有機栽培用の肥料が欲しいのよねとおっしゃっていたご婦人がいたもんで一応。ああ、こういういかにも肥料っていう形になると有機じゃないと思うんだなぁと発見だったという余談。
見せていただいたものには石灰の代わりに古代珊瑚礁の石灰岩(だっけかな)とか、パルシステムオリジナル肥料とかもあって、へぇ~~~と驚いた。それを私たちがざっとまき(素人だし、未就学児わんさかだったし)、その後、農家さんがていねいに施してくれた。
施肥後、再び、ロータリーで整地。もちろん、農家さんが。その間は、人参やじゃがいもの収穫体験をさせていただく。
昨年、北海道を直撃した台風で、じゃがいも畑がかなり深刻な被害を受けたことで、今年は全国的に種芋が不足している。ここでも、例年植えている品種が充分な量が手に入らず、新品種を植えてみたものの、土地に合わなかったようでうまく実がつかないのだそうだ。
実際に収穫体験させてもらったものは、ほんの小さいジャガイモが1個か2個申し訳程度についていたくらいがほとんどで、種芋が土中で腐ってしまっていたのもいくつもあって、ひゃ~、ひゃ~と心の中で呟いた。
農業は難しいね。ギャンブルだね。
そして整地後、農家さんがマルチを敷いてくれた。むむむ?穴がないですが?と思う素人。
ここに種を播くためのマルチではなく、この状態で1ヶ月程度放置し、殺菌する土壌燻蒸剤の代わりだ。地温が70度くらいまで上がることで雑草の種や土中のセンチュウなど熱で処理することができる。太陽熱マルチ殺草処理という割と一般的な有機農法の手法なのだそうだ。
参考サイト→雑草対策に太陽熱マルチ殺草処理(太陽熱土壌消毒)を試してみる - やまむファーム
1ヶ月後、通路は草ボウボウになっているけれど、マルチの下はきれいなまま。そこに人参の種をまく。
1ヶ月か……そんなにかかるんだなと驚く。肥料が効くまでも時間がかかるし、殺菌効果を得るにも時間がかかるんだろうな。慣行栽培だったら、肥料を施して、1週間くらい寝かせておけば種まきができるだろうに。
仮にこの1ヶ月の間に雨が多すぎると、地温が上がらず、ビニールを破って草が生えてきてしまい、種まきが難しいのだとか。また、数日前に雨が降ったからなんとかマルチを敷いたけれど乾燥したままではダメ。適度な湿度がないと、殺菌効果が薄いのだそう。実際に何回かに1回は思うようにいかないとのことだった。
有機農法はやっぱり手間暇かかるなと改めて思う。手間がかかるのに、確実ではないというのも大変な点なんだろうな。
農業は難しいね。ギャンブルだね(二度目w)
個人的には、慣行栽培も厳しい農薬の基準のもとに行われているし、できるだけ化学肥料などに頼らずに土作りに手間暇かけている点は同じだと思っている。それは市場に農作物という商品を流通させる産業として大事なことで、その努力があるからこそ、一定の品質の農作物が安定供給され、一億人の胃袋が満たされているわけで。
そこは否定してはいけないことだと思っている。
その上で、有機栽培ならではの手法やその苦労、それをしてでも有機に取り組み、消費者の安全、安心を求める声に応えたいという産地の思いは正しく知ることが大事なことなのよねなどと考えながら帰ってきた。本当に大変だよ、農業はギャンブルだよ(三度目w)
そんなわけで次回は7月。無事に種まきできますように。
館山
5月の連休の写真を編集途中で上げ損なったので、今さらだけど、一応、記録用に。
3日は柏レイソルVSジュビロ磐田の試合を見に行き、4日は館山に。館山初めて。天気も良く、海が本当にきれいで、気持ちよかった!海有り県の海無し地域に生まれ育ち、今も住んでるので、海の近くの暮らしは憧れる。
道の駅ならぬ、渚の駅。さかなクンが名誉駅長らしい。
洲崎灯台。写真に撮るとビックリするくらい空、青し。ちなみに加工してません
ちょうどテングサの収穫期らしく、あちらこちらの漁師さんの庭先で、こんな風景も。農家の庭先とは風景が違うけれど、こういう手仕事が女の役目なのはどこも同じ。
ちなみに、ところてんは苦手なので食べないけれど、サラダとしてなら割と好き。
千葉県、広いなぁ。知らないところだらけだわ。