農業系ライターのブログ

フリーランスライターです。ALL ABOUT ボランティアガイドサイトも担当しています。ブログでは気の向くままに好きなことを書いています

チョコ募金 2016が始まりました

 

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イラクの小児ガンの子どもたちの支援を続ける日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)から、今年もチョコ募金が始まりましたというリリースをいただいたので、ご紹介。2006年から始まって、ちょうど10年。

 

一口500円の募金をすると、チョコレートが1缶プレゼントされるという仕組みだ。(インターネットや電話などからは4缶1セット組での受付のみ。)チョコは六花亭のチョコ。上品でやさしい甘さなので、バレンタインの贈り物にもぴったり。毎年、バレンタインデーの前にはなくなってしまい、私も頼み損ねてしまったことがあるので、興味があったら早めにぜひ。

 

 ガイドサイトでも何度か取り上げているので、詳しくは義理チョコの愛をイラクの子どもたちにも! [ボランティア] All Aboutや、2/2 世界の子どもたちを幸せにするチョコ選び [ボランティア] All Aboutをご覧いただければと思う。

 

今年は、缶に、イラク のクルド自治区で暮らす4人の少女が描いた水仙アザミ・金宝樹・ポインセチアが缶には描かれている。イラク戦争、シリア内戦、「イスラム国」との戦いと相次ぐ紛争から逃れ、辿り着いた難民キャンプから病院に通う子もいるのだそう。

 

イラクで小児ガンが増えた理由は、イラク戦争のときに、米軍が使用した劣化ウラン弾の影響と考えられているが、因果関係は証明されていない。イラク戦争後に劣化ウラン弾を使用した地域に小児ガンを発症した子どもたちが数多くいるという事実があるだけだ。

 

さ かのぼれば、21世紀に入った最初の年に、9.11があり、その報復としてアフガニスタンイラクが戦場となった。イラク戦争は一応終結したが、中東地域 の紛争はおさまるどころか、シリアも武装勢力に制圧され、混迷をきわめている。そういったすさまじい現実をニュースで知るたびに、この先、いったいどうな るのだろうか、終わりの見えない戦いの果てに何があるのだろうと、絶望的な気持ちにとらわれる。

 

テロは断固として許されない ことは言うまでもないが、その報復としてテロ集団の根城とされる場所を空爆することが正義だとは、どうしても思えない。どんな正義を振りかざしても、直接的にあるいは間接的に被害を受けるのは、市井に暮らす普通の人たちだからだ。血で血を洗うような紛争の果てに残るのは、普通の人たちの苦しみだけである。

 

その現実と向き合い、市井の人に寄り添い続けるJIM-NETのようなNGOの活動が当事者にとってどれほど心強いだろうと思うと、敬意を表したい。そして、ささやかな支援が、絶望の中でのわずかな光になることを願いつつ、今年も協力しようかと思う。