農業系ライターのブログ

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小さくて弱き者

インフルエンザが大流行しているそうで、冬休み中の中学生の娘も数年ぶりに罹ってしまった。何日か喉が痛いという日が続き、

「なんか、調子悪いから、やっぱり医者に行く」

といいだしたのはクリスマスイブの朝。朝一番で医者につれていき、そのときは熱もなくインフルエンザとは診断されず、そのまま部活に参加したのだが、夕方「頭が痛い」と帰宅し、熱をはかったら8度近くあった。

 

翌朝、一度は熱が下がったものの、午後になり、熱が上がってきたため、再び医院に行って検査してもらったらA型との診断だった。娘は「ああ、インフルじゃ、しばらくどこにも行けないじゃん」とブーたれる程度に元気だった。小さい頃は熱が出ると、ぐったりと動けなくなってしまったことを思い出すと、丈夫になったものだ。

 

前に罹ったときもクリスマスで、小学校1年生のときだから、7年前か。確か、祝日だった。顔は赤いし、体も熱いのに、熱は37.1度 と低かったため、近くの休日診療所ではインフルエンザの検査もしてもらえず、薬も出ないまま、帰されたっけな……。「こんなにぐったりとして辛そうなの に……」と不安な思いのまま寝せていると、夕方、幻覚を見たらしく突然飛び起きて、正気じゃない顔で騒ぎ出されたので、慌てて、近くの大学病院の緊急外来 に駆け込み、ようやく薬を処方してもらえたっけ。あのとき、うすぐらい部屋で興奮状態の娘を目の当たりにしたときの不安な気持ちは、今思い出しても胃がキュッと締め付けられるような感覚になる。

 小さいというのは、それだけで弱い存在なんだな。そして、小さくて弱い命を守り、育てることがこの手に託されているから、お母さんはいつも不安で、心配症になるんだな。

医院に置いてあった銀の匙を読みながらクスクスと笑っている娘は、背も私と変わらないくらい伸び、小さくて弱かった頃が別人のようだ。無事に大きな病もケガもなく、大人に育てることが親の大きな役目なのだねなどと、改めて考えたクリスマスの夕方だった。